政治と金 2016 1 3

 新聞記事を読んでいると、
次期アメリカ大統領のトランプ氏には、
「政治経験のない」という枕詞がつきます。
 しかしながら、私は、
政治改革をしたいならば、政治経験がない方がよいと考えます。

「どうやって、3億円を集めるか」
 昔話をしましょう。
これは、私が青少年だったころの話です。
 祖父は、国会議員の後援会の幹部でした。
祖父の悩みとは、何だったのか。
 あの当時は、中選挙区で、
選挙資金は、だいたい3億円かかると言われました。
 毎回、選挙のたびに3億円かかるとなると、
厳しいものがあります。
 市民から小口の政治献金を集めるとしても、
たかが知れています。
とてもではないが、3億円には届かなかったでしょう。
結局、地元の有力企業や資産家の資金に頼らざるを得なかったのです。
 市民のための政治家になるつもりが、
結局、有力企業や資産家のための政治家、
つまり、エスタブリッシュメントのための政治家にならざるを得なかったのです。
 一方、この中選挙区には、
別の方法で、当選を維持する政治家がいました。
 巨大な労働組合出身の代議士は、
組織票が5万票ぐらいあると言われていましたので、
労働組合による労働組合のための政治を続けていれば、
代議士を永久に続けられる状況でした。
 青年だった私は、代議士を維持するには、
エスタブリッシュメントのために働くか、
労働組合のために働くしかないのかと思いました。
 エスタブリッシュメントや組織票を否定して、
選挙活動は困難だと思いました。
 アメリカは、日本と違って、
選挙活動にテレビコマーシャルを使いますので、
桁違いの選挙資金が必要です。
 トランプ氏は、ビジネスで成功して、
豊富な自己資金で政界へ進出しました。
私には、これも、一種のアメリカンドリームだと思えるのです。





























































































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